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2013年9月18日水曜日

助動詞 (6) 義務・忠告・命令を表す助動詞 should, ought to, had betterのニュアンスの違いとイメージ



1. あなたは毎日運動をすべきです。

2. 我々はエネルギーを節約すべきだ。

3. 彼らはあの子を家に1人にしとおくべきではない。

4. その事件のことを警察に通報しなさい。

5. 戻ったほうがいいよね。

6. この秘密は誰にも言うなよ。

7. 今すぐ病院に行くべきだ。

8. 先生に助言を求めたほうがいいな。(主語はI)

9. 親にそんな口のきき方をすべきではない。

10. あの失敗のことは考えるなよ。



解説




☆義務・当然の行為を表すshould
shouldは助動詞shallの過去形。shallのイメージは「そうなる(自分の意志を超えた、運命的な力によって、必ずそうなる。)」

助動詞は過去形になると、過去のイメージ「(過去は〜だったけど)今は〜だ」のように仮定法的なニュアンスが含まれるようになる。これにより、本来持つ意味(ニュアンス)が弱くなり、例えば、Could (would) you~? のように丁寧な表現(意味が弱くなったため)になる。


You shall do this. (君はこれをしなければいけない。)
You should do this. (君はこれをすべきだよ。)

shallは単純未来を表す助動詞であるが、そうなる運命(自らの意思に関係なく)にあるといったニュアンスを含むので、shallを用いると「これをするのは、そうする運命である」という義務の含みを持つ意味になり、“君はこれをしなければならない”という訳になる。

これに対し、shouldはshallよりもニュアンスが弱いので、「運命とまではいわないけど、これをするのは当然じゃないの」という意味合いになり、“君はこれをすべきだ”という忠告を表す表現になる。


☆義務・当然の行為を表すought to
ought の語源は、動詞の owe 「負債を負う」の過去形 owed 。そこから、「(社会通念的に、倫理的に)負った負債を返すのが義務である」となり「(だからちゃんとやらないと大変なことになるから)〜 すべきだ」という意味合いを含む。


☆shouldとought toの使い方
shouldはそうしないとだめだよという軽い義務を含む忠告を表す表現であり、主観性のある表現に使われる。これは個人に対する忠告を表す表現である。それに対し、ought toは「倫理上(モラル上)やったほうがいい」という、つまり、「立場を考えて」という気持ち、あるいは「世間の手前を考えて」というような外的な根拠が入る客観的な表現である。なお、忠告で使う場合は、shouldよりも強い義務の意味で使われる。

should 「主観的」
ought to 「客観的」


☆忠告や命令を表すhad better

had betterのhadは仮定法からきている。つまり、「(本当は違うんだけど)〜したらいいのに」という意味合いを含む表現である。ただし、二人称(you)が主語の場合は、命令的な感じ(〜しなければならない)で使われ、目上の人が下に対して使う。








1. あなたは毎日運動をすべきです。
  You should get exercise every day.
“運動をしたほうがいいよ”という忠告なので、shouldが適している。ought toを使った場合は、かなり強めの表現でmustに近い意味になる。



2. 我々はエネルギーを節約すべきだ。
  We ought to save energy. 
これは社会通念上や一般的な事実として、節約すべきだと言っているのでought to



3. 彼らはあの子を家に1人にしとおくべきではない。
  They ought not to leave that child alone in the house. 
この状況を想像して欲しい。もし、このことについて助言をするなら、多くの人が子どもを1人にすべきでないと言うはず。shouldを用いた場合、「1人にしないほうがいいよ」という意味合いになるので、子どもを家に1人にしとくべきでないと言いたい時は、「すべき」と強めの表現でought toを用いるのがbetter。
*否定形の場合には語順に注意 
○ ought not to
× ought to not




4. その事件のことを警察に通報しなさい。
  You had better to report the accident to the police.
通報しなさいと命令しているので、had betterを使う。
had betterは「〜したほうがいい」というニュアンスを含む表現であるが、二人称+had betterは命令的な強い表現になる。



5. 戻ったほうがいいね。
  We'd better go back.
〜したほうがいいと言っているのでhad betterを使う。



6. この秘密は誰にも言うなよ。
  You had better not tell this secret to anyone.
誰にも言うなと命令しているので、had betterを用いる。
*否定文の場合は語順に注意する。
○ had better not 
× had not better




7. 今すぐ病院に行くべきだ。
  You should to go to the hospital right now.
忠告なのでshouldを用いる。





8. 先生に助言を求めたほうがいいな。(主語はI)
  I had better ask the teacher for advice.
〜したほうがいいと言っているので、had better
もし、Youが主語の場合は、助言を求めなさい!!という命令のニュアンスを含む意味になる。





9. 親にそんな口のきき方をすべきではない。
  You ought not to speak to your parents like that.
そんな口のきき方をすべきでないと忠告する場合、かなり強い表現になるのでought toが適している。



10. あの失敗のことは考えるなよ。
  You had not better think about that mistake. 
失敗のことは考えるなというかなり強い忠告なので、had betterを用いる。

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