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2013年10月14日月曜日

助動詞(8)「〜だったものだ」習慣・習性・傾向を表すwill, would 過去の習慣・状態を表すuse toのニュアンス違いと使い方





1. 彼は日曜日になるとよく釣りに出かける。

2. 父は週末に私をよく動物園に連れていってくれたものでした。

3. 10代の子は言われた通りにはしないものだ。

4. ガソリンは水に浮くものだ。

5. 以前は仕事の後にジムに行ったものだが、今は行かない。

6. 以前、この角にカフェがあった。

7. 日曜日にはいつも映画を見に行ったものだが、今はもう行かない。

8. 若いころはよく映画を見に行ったものだ。

9. スペインに住んでいたころはよく美術館に行ったものだ。



答えと解説

習慣を表すwill, would
ここで使われるwillのイメージは「予想」

あなたが、曇り空を見たときに一言つぶやいたとします。
It will rain tomorrow. (明日は雨かなあ。)

なぜこの台詞が出るかというと、大抵の人は、曇りの時は翌日雨が降ることがあるという「これまでの経験」をもとに、“明日雨かなあ”と思う、予想しますよね。つまり「経験」によって話し手が「どう思うのか」それを表すのが予想のwillの正体。


では、習慣を表すwill/wouldとは?
We would often play baseball when we were kids.
(子どもの頃は、よく野球をしていたなあ。)

習慣とは、「これまでの経験」が積み重なってできるもの。つまり、よく和訳で用いられる「〜したものだった」などは、予想のwill(経験)から派生したものなんです。話し手が「過去にしていたこと(経験)」について思う、それが習慣のwill。つまり、この表現は、個人的な過去を回想するという意味合いが強く主観的な表現である。例文でも、“子どものころに野球をしていた”という多くの過去の経験を主観的に話すので、「よく〜していたものだった、よくしていたなあ」という意味になる。またwillを用いた場合には「よく〜する」という現在の習慣を表す表現になる。


習慣を表すused to
useの語源はラテン語のutiという動詞からきていて、この動詞は「使う」他に「慣れいてる」という意味があります。(今の英語には慣れているという意味はない、ただし名詞の時は、その意味を持つ場合がある。)


We used to play baseball when we were kids.
「子どもの頃は、よく野球をしていたんだけどなあ。(今はしてないけど)


助動詞として使われるused toは、「〜慣れている」の過去形「〜慣れていた」が変化したものである。慣れていたとは、「過去に行った経験や動作」であるから、習慣を表すようになった。この表現のポイントは過去形がもとになっているため、過去と現在を対比して、「現在では行ってないが、昔は〜だった」という意味合いを含む表現になる。


would (often), used toの違い
ルール①
used toは動作および状態を表す動詞と結びつくのに対して、wouldは動作を表す動詞とだけ結びつく。これだけでは、なんのことかさっぱりわかりませんよね。。。これ、どういう意味かというと

wouldは(動作に対して)昔はよくやったよね、となり
used toは(状態に対して)昔は〜だったよね(今は違うけど)となる。

つまりwouldは昔繰り返し行っていたことに対して述べる表現である。

動作動詞の場合
We would often play outside until it got dark.
(あの頃は〜だったよね、以前に繰り返していたことを回想する表現)

 We used to play outside until it got dark.
(今とは違って昔はというニュアンスになる。)

状態動詞の場合
There used to be a cafe here.(以前ここにカフェがあったのに。)

以前、あの頃、昔、ここにカフェがあったのは、状態ですか?動作ですか?答えは当然、ここに建っていたという状態ですね。仮に、この文をwouldで表現しようとすると、wouldは過去の反復を表すので、この場所には何度もカフェが建ってはなくなり、建ってはなくなっていた、という意味不明な文になってしまう。そのため、wouldは状態動詞を導くことができないので、このような表現では過去の状態を表すused toが使われる。

状態動詞 know, like, love, believe, have, live, stay etc.
動作動詞 play, run, arrive, come, drive, eat, get, go etc.


ルール②
wouldは過去に行っていた動作の反復の記憶や経験などと強く結びつく表現である。従って、この表現では、often, sometimeなどの頻度を表す副詞を伴うことが多い。また、「あの頃は〜だった」と過去の出来事に対しての記憶を主観的に述べる表現なので、過去を結びつけるwhen I was youngなどの明らかに過去とわかる表現と共に使われる。(そうしないと、単純未来や意思のwillと違いが解らない)


習性・傾向を表すwill
このwillも予想のwillがイメージから起因する表現である。

The birds will fly south when winter comes.
(冬が来ると、その鳥は南に飛んでいくだろう。)

この訳をみると、いかにも定説で客観的事実を述べている表現に感じますが、これは、“渡り鳥は冬になるとエサを求めて南にくるよね”ということを言っているニュアンスなんです。予想のwillはどんなニュアンスで使われているかといえば、「経験」によって話し手が「どう思うのか」それを表すのが予想のwillです。つまり、教科書に書いてあったことを読んで、すぐ人に話すのではなく、知識や経験に基づいて、こうだよねという主観的に述べる表現、それが習性・傾向を表すwillなんです。





1. 彼は日曜日になるとよく釣りに出かける。
He will often go fishing on Sundays.
日頃の習慣だからwill


2. 父は週末に私をよく動物園に連れていってくれたものでした。
My father would often take me to the zoo with me on weekends.
「週末によく連れていってくれた」は過去の動作の反復であるからwouldを用い、頻度を伴うoftenを使う。また、過去であるということを結びつける過去にあったweekendもwouldを使う理由の1つ。


3. 10代の子は言われた通りにはしないものだ。
Teenager will not do as they are told.
「いわれた通りにしないものだ」これは10代の子の性質を主観的に述べているので習性のwillを用いる。これは、経験則に基づいて述べているニュアンスを含んでいる。


4. ガソリンは水に浮くものだ。
Gasoline will float on water.
物質の性質を述べているので習性のwill、ただし経験や知識の裏付けがあって述べる表現である。


5. 以前は仕事の後にジムに行ったものだが、今は行かない。
I used to go to a gim after work, but now I don't.
「以前はジムにいったが、今は行かない」という過去の状態を述べているのでused toを用いる。


6. 以前、この角にカフェがあった。
There used to be cafe on this corner.
「以前、カフェがあった」という状態を述べているのでused to


7. 日曜日にはいつも映画を見に行ったものだが、今はもう行かない。
I used to go to the movies every Sundays, but now I don't.
「(昔は)映画を見に行ったが、今は行かない」という状態を述べているのでused to


8. 若いころはよく映画を見に行ったものだ。
I would often go to  the movie when I was young.
「若いころ(when I was young)」は、明らかに過去を表す表現であり、主観的に見に行ったものだと述べているのでwouldを用いる。


9. スペインに住んでいたころはよく美術館に行ったものだ。
I would often visit museums when I lived Spain. 
「スペインに住んでいたときは」は、過去を表す語であり、主観的に回想している表現なのでwouldを用いる。




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